生存しているからこその生活

 あなた方は、生きていることは、死んでいない以上はよくご承知になっています。どんなとぼけた奴でも、「いやあ、俺はひょいとすると死んでやしねいか」と思う人なんていない。しかし、生きているという現実の中に、「生存」と「生活」の二つの部面があることに気がついてますか。

 人間が人間らしく生きるのには何をおいてもまず第一に我々は「生命の生存」を確保する「生き方」を考えなければならないのです。その次に、「生命の生活」という「活かし方」を考える。

 ところが、多くの人たちは生命生存という大事なことをあまり留意していない傾向があるんです。生活に対する方法ばかり、どうすれば健全に生きられるだろう、食い物かしらん、薬かしらん、あるいは空気のいいところかしらん。つまり肉体位に生活することばっかりを、健康獲得への唯一の手段だと考えて、まあ何年も無駄な努力を繰り返したことでしょう。で、肝心要の生存の方面に対しては、生存しているから何も研究する必要がないと思っている。

 しかし、ここはひとつ考えてみてください。命があるから、言い換えれば命が生存しているからこその生活ができるんでしょう。