心の支配によって

 人間がどう勝手に理屈を脚色しても、すべての神経系統は、肉体の支配を受けているのではなく、精神=心の支配を直接に受け入れて、生命維持の運用作用を行っているのである。

 この大事実は、いくら良い薬を用い、栄養を豊富に摂取し、その他の肉体的の方法を実行しても、心が消極的である限りは、健康一つでさえ思うように建設できず、ましてや運命開拓の力などは思いもよらないが、これに反して心がその病に負けず、また運命に脅かされないという積極的態度を堅持できれば、あえて薬やその他の肉体的手段や方法を特に採用しなくても、十分に健康や運命を確保し得ることで明瞭に証明されているのである。

 いずれにしても、心の態度が人生に与える直接的な影響は、多言する必要のないほど、切実なものであるだけに、瞬時の間といえども油断なく、その態度の積極化に努力すべきである。