人間の心と宇宙の心

 親子の間にしても、夫婦の間にしても、また兄弟姉妹の間にしても、ないしは友人知己の間にしても、お互いに愛し合えば愛し合うほど親しくなれて、その心の融け合う度合いというものは、心のみで味わえるもので、肉体では到底味わえない。

 例えば、肉体の手と手を握り合ってみても、握り合っている以上に、幾ら密接させようとしても、そういうわけにはいかない。ところがだ、心と心は、全くそうではなく、愛し合えば愛し合う程、どんなものでも密接に二つが一つに融け合える点に、愛の心というものの尊さがあるのである。だから、何事に対しても、いつでも愛の心で対応してさえすれば、天地間の万物と期せずして融和が出来る。その結果はといえば、求めずとても万物一体の境地に入る。

 これは言い換えると、人間の心と宇宙の心と、一つになれるということになるのである。もっと判り易くいえば、宇宙の心と一つに人間の心がなれれば、ここに初めて宇宙の本体も本質も明らかになってきて、当然の帰結としてこの宇宙の心が「真善美」以外の何ものでもなく、そして同時に人間の心の本質もまた「真善美」以外の何ものでもないことがわかってくる。