共鳴しない

 何かで腹を立てたり、あるいはヒステリックに興奮している人には、事情のいかんを問わず、心を込めて、それを忍ぶことを一生懸命に勧めて、その気分を和らげることに努力しなければいけない。けっしてそれに共鳴したり、油をかけたり、けしかけたりしてはならない。

 そうでなければ、その人をいたずらに不幸に追い込む手伝いをしているという、愚かなことに結論がなっちまう。

 どうです?気の合った友達なんかが何かで腹をたてたら、すぐ共鳴するのがあなた方の人生の義務のように心得ていやしないか。

「何を怒ってるの? あの人のこと? あの人ったらいけないわねえ。ほんとに」なんて一緒になって言うからに、

「あなた、わかってくれるわ」

 何がわかってくれるだ。そういうときに、よそからその二人の顔を見てりゃ、悪魔だ、鬼だ、般若だ。