実際に歩き出す

 「実行」ということがおろそかにされると、どんないい方法を聞いても、その理解がリアライズ(現実化)されず、リアライスされないと、結局、空中に楼閣を描いた結果になってしまいます。

 たとえば、知らない土地に行った。目的の場所がわからない。その土地の人から目的の場所に行く道筋を聞いた。その道筋をどんなに詳しく説明され、わかったとしても、教わったとおりに実際に歩き出さなきゃ目的に場所に着きっこないでしょう?

 ところが、このわかりきったことが、頭じゃわかっていても、いつかときが経つとピンボケになってしまう。理屈だけはわかっているが、実行のほうがおろそかになってしまっている人が多い。実行というものが、いつしか自分の努力のなかから影を薄くしてしまっているんです。

 その証拠に、青年時代には、相当に、自分の人生に対する将来図を理想としてもっていたとしても、青年から中年になって、青年時代に描いていたあの華やかな夢を、本当に現実化している人というのは、極めて少ないんですよ。

 ですから「実行にうつせ」という言葉のなかには、深長な意味が豊富に含まれているということに気づかなきゃ駄目だよ。