自我と人生

 かりそめにも人生を考慮するに当たっては、自我というものを絶対に無視することはできない。それは、水を無視して波を論ずることのできないのと同様である。

 水を離れて波はなく、波はまた水なくしてはたたないと同じく、われら人間は「自我を離れて人生なく、同時に人生を離れて自我はない」